「就学相談って、いつ、どこに申し込むの?」
子どもの発達に気がかりがあると、年長の1年はあっという間に過ぎます。
この記事では、就学相談の流れと時期を、法令と文部科学省の手引で確かめながら整理しました。
最後に、就学前に相談して、いま支援学級に通う小学1年生の親としての体験も書いています。
この記事の結論
- 就学相談の中心は年長の春〜秋。春に案内・申込み、夏〜秋に相談・見学・審議が多い
- 就学時健康診断は入学の4か月前(11月30日)まで、入学期日の通知は2か月前(1月31日)まで
- 学びの場は通常の学級・通級・特別支援学級・特別支援学校の4つ
- 決めるのは教育委員会だが、本人と保護者の意見を最大限尊重して合意形成する
- 入学後も学びの場は見直せる。最初の決定がすべてではない
就学相談とは?法令の手続きとの関係
就学相談は、子どもに合った学校や学びの場を、保護者と教育委員会が一緒に考える相談です。
文部科学省の「障害のある子供の教育支援の手引」(令和3年6月)は、法令に基づく手続きが始まる前に、説明・相談・学校見学・体験入学などを早めに行うことが極めて重要だとしています。
つまり就学相談は、11月の就学時健康診断や1月の入学通知といった「法令の手続き」の前段階にあたります。
法令で決まっている手続きは、次の3つです。
| 手続き | 期限 | 根拠 |
|---|---|---|
| 就学時健康診断 | 入学の4か月前(11月30日)まで。支障がなければ3か月前(12月31日)まで | 学校保健安全法11条、同施行令1条 |
| 特別支援学校に就学させる旨の通知(市町村→都道府県) | 入学の3か月前(12月31日)まで | 学校教育法施行令11条 |
| 入学期日の通知(保護者へ) | 入学の2か月前(1月31日)まで | 学校教育法施行令5条・14条 |
障害の程度が施行令22条の3の表に当たる子どもについては、通知の前に、保護者と専門家(教育学・医学・心理学など)の意見を聴くことも定められています(学校教育法施行令18条の2)。
就学相談の流れと時期(年長の1年のスケジュール)

相談の受付や審議の時期は、自治体ごとに違います。
たとえば静岡市の資料では、年中のうちから園を通じて相談・準備を始め、年長の5〜7月と9〜10月に就学支援委員会の審議があり、結果が保護者に伝えられる流れが示されています。
松山市の令和8年度のスケジュールでは、年長児の教育相談(就学相談)は7月と10月の年2回で、6月に夏の相談会の申込みが締め切られます。
どちらの例でも、年長の夏までに動き出すと選択肢が広いことは共通しています。
お住まいの市区町村の教育委員会のサイトで「就学相談」と検索し、今年の締切を確認してください。
| 時期 | 親がやること |
|---|---|
| 年中の終わり〜年長4月 | 通っている園に「就学相談を考えている」と伝える。教育委員会の案内を確認 |
| 年長4〜6月 | 就学相談に申し込む。発達検査の結果など必要書類を準備 |
| 年長6〜10月 | 相談・面談。小学校の支援学級や特別支援学校を見学・体験 |
| 年長7〜10月ごろ | 審議の結果を聞き、学びの場について話し合う |
| 年長10〜11月 | 就学時健康診断を受ける |
| 1月末まで | 入学期日の通知が届く。入学説明会へ |
小学校の「学びの場」は4つ

小学校での学び方には、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校の4つがあります。
特別支援学校の対象となる障害の程度は、学校教育法施行令22条の3の表で定められています。
そのうえで、実際にどの場にするかは、市区町村の教育委員会が子どもの教育的ニーズや地域の体制などを踏まえて総合的に判断します。
就学先はどうやって決まる?「合意形成」がいちばん大事
文部科学省の手引は、就学先の決定で最も重要なプロセスの一つを「本人及び保護者と学校、教育委員会との合意形成」としています。
教育委員会が判断した就学先についても、本人と保護者の意見を最大限尊重し、十分な説明と合意形成を図ったうえで、最終的に教育委員会が決めることが適当とされています。
親の希望を伝えてよい場です。不安なことや、家でできていることも、遠慮せずに話してください。
また手引は、入学後も子どもの様子の変化に応じて、学校と教育委員会が連携して学びの場を見直すことを示しています。
年長の時点の判断で、6年間がすべて決まるわけではありません。
相談の前に準備しておくもの
準備リスト
- 園での様子のメモ(集団活動、指示の理解、友だちとの関わり)
- 療育手帳や発達検査の結果があれば、その写し(自治体によっては1年以内の発達検査が必要)
- 医師の診断書や意見書(求められた場合)
- 家でできていること・困っていることのメモ
- 見学したい学校と、見学の申込み方法(園を通す自治体もある)
見学では、支援学級の人数、1日の時間割、通常の学級との交流の時間、登下校の方法を聞いておくと比べやすくなります。
【体験】就学前に相談して、いま支援学級に通う小1の親として
このサイトの運営者(行政書士)の子どもは、いま小学1年生で、特別支援学級に通っています。
子どもが3歳ごろに療育手帳を取りました(療育手帳は自治体によって名称や等級の呼び方が違います)。
就学相談を受けたのは、幼稚園から小学校に上がる前です。
振り返って大事だったと感じるのは、早めに動いたことです。
相談の締切や見学の時期は自治体ごとに違い、年長の後半からでは選べる機会が減ってしまいます。
迷っている段階でも、まず園と教育委員会に「相談を考えている」と伝えるだけで、必要な手順が見えてきます。
手続きの名前や期限は、法令で決まっている部分と、自治体が決めている部分があります。
この記事の法令の部分は、条文で確認したものです。自治体の部分は、必ずお住まいの教育委員会の案内で確かめてください。
入学後の家庭学習はどう支える?
支援学級でも通常の学級でも、家での学習時間をどう作るかは多くの家庭の悩みです。
子どものペースに合わせて1対1で教わる方法として、家庭教師も選択肢の一つです。
申し込む前の無料体験で、子どもの特性や学校での様子を伝え、どんな教え方になるかを確かめてから決めると安心です。
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よくある質問
就学相談はいつから始めればいいですか?
多くの自治体では、年長の春に案内があり、夏から秋にかけて相談や審議が行われます。自治体によっては年中のうちから準備を勧めています。発達検査の結果などが必要になることがあるので、年中の終わりから年長の4月ごろに、通っている園や教育委員会に相談すると間に合わせやすくなります。
就学相談を受けると、必ず支援学級や支援学校になりますか?
いいえ。就学相談は、子どもに合った学びの場を一緒に考えるための相談です。文部科学省の手引では、教育委員会が総合的に判断したうえで、本人と保護者の意見を最大限尊重し、十分な説明と合意形成を図ってから決めることが適当とされています。
就学時健康診断はいつですか?
学校保健安全法施行令1条で、入学する学年の初めから4か月前まで(4月入学なら11月30日まで)に行うとされています。就学の手続きに支障がない場合は3か月前(12月31日)までに行うこともできます。実際の日程は市区町村から届く案内で確認してください。
入学後に学びの場を変えることはできますか?
できます。文部科学省の手引でも、就学先は入学時に固定するものではなく、子どもの教育的ニーズの変化に応じて、学校と教育委員会が連携して学びの場を見直すことが示されています。
相談の前に何を準備すればいいですか?
園での様子のメモ、療育手帳や発達検査の結果があればその写し、困りごとと家でできていることのメモが役に立ちます。自治体によっては発達検査(1年以内のもの)や医師の意見が必要になるため、案内を早めに確認してください。
まとめ
就学相談は、年長の春〜秋に動くのが基本です。
就学時健康診断は11月30日まで、入学期日の通知は1月31日までと法令で決まっています。
学びの場は合意形成で決まり、入学後も見直せます。まずは園と教育委員会に相談を伝えるところから始めてください。
参考にした公表資料(2026年10月5日確認)
- 学校教育法施行令(e-Gov法令検索) 5条・11条・14条・18条の2・22条の3
- 学校保健安全法 11条・12条/同施行令 1条
- 文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」(令和3年6月)
- 静岡市「就学前フローチャート」/松山市「就学に向けた相談の流れ」(自治体の例)
※この記事は制度の一般的な説明です。個別の就学先の判断は、お住まいの教育委員会や学校にご相談ください。




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